もちろん最初のアメリカ入植はエリザベス朝。1584年ウォルター・ローリーが、女王にちなみ「ヴァージニア」と名付けた島に行ったもの。彼はここに黄金があると信じ、それどころか聖書の「エデンの園」だと思っていたらしい。彼は夢にあふれた本を書いて入植をつのったが失敗した。
ジェームス1世は、1606年2つの民間会社に植民地経営の勅許を与えた。今度は少し南にやはり国王の名にちなみ「ジェームズタウン」をつくったが、その目的も金鉱だった。しかし発見できたのは「愚か者の金」と呼ばれる黄鉄鉱にすぎなかった。しかし夢につられて次々と入植者がやってきた。
本国では、世界最初の大々的キャンペーンが行われた。歴史学者は「アメリカの歴史は広告をすすんで受け入れるこうした人々の自然淘汰により形成された」と述べている。アメリカンドリームは最初から多数の犠牲を生んだ。
結局入植者の生活の糧となったのは、第三次入植者のジョン・ロルフが持ち込んだタバコの苗であった。彼はそれをスペイン植民地から取ってきた。ロルフは、先住民酋長の娘ポカホンタスと結婚し、自分の事業のために彼女を連れて帰国し、先住民の姫として有名にし、その後いろいろな物語が生まれた。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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