混迷のオスマン1-サファビー朝の再興

ヨーロッパが乱れるが、オスマンでは1578年大宰相ソココル・メフメット・パシャが暗殺されてからハーレム支配政治となり、活気を失っていく。1595年にムラト3世が崩御。それを継いだメフメット3世も遊興に溺れるダメスルタン。そして1603年にアフメット1世が即位した。

その東ではイランのサファビー朝が再建されていた。1590年に即位したアッバース1世は、軍政改革を行い、グルジアやアルメニア出身奴隷(キリスト教)からなる直属軍を結成した。これはオスマンのイェニチェリとよく似ている。今までのトルクメン部族を処刑して、土地を没収して財産をつくった。

97年首都をイスファハーンに遷都。アルメニア人やインド人にまで交易を結んで大都市となった。そしてイランの北方を平定したあと、1603年いよいよオスマンからの領土奪回を開始したのである。

まずアゼルバイジャン地方を奪回し、ダブリーズの戦いでオスマンホン軍を撃破した。アフメット1世が即位しても、リーダーシップがそれないオスマンに対して、破竹の勢いで、バグダード、モスルを奪取、アリーの墓所のあるシーア派の聖地ナジャフまで領土にし、おおいに意気をあげたのだ。

下はアッバース1世

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。