英国処女王11-英西カリブ海で衝突!

1568年9月15日、イングランドとスペインの大規模な衝突「サン・ファン・デ・ウルア事件」が発生した。ジョン・ホーキングは早い話海賊と奴隷密貿易屋である。1562年ポルトガルの奴隷船を乗っ取って、カリブ海諸国で奴隷を売り大儲けした。カリブ諸島の先住民は激減し、代わりにアフリカから連れてこられたのだ。

この成功でエリザベスは彼に船を与えて投資をした。スペインは英国船のカリブ海での貿易を禁止したが、彼は南アメリカに行って成功を収めた。投資した女王は60%の利益を得たという。

67年にホーキングは三度目の航海を行い、ポルトガル船を拿捕し、黒人奴隷を捕えた。そして今回も成功し、帰りの航海準備のためメキシコのサン・ファン・デ・ウルア港に到着。ところが実は、次の日に新しいメキシコ総督が来る予定で、ホーキングはそれと間違えられたのだ。

ホーキングは、攻撃しないと約束させてメキシコ総督の船を入港させたが、「盗人猛々しい」と、入港するや総督は彼らを攻撃、船はホーキングとドレイクの二隻しか逃れられなかった。彼らはこの恨みを忘れず、復讐を誓った。スペインとの軋轢は双方とも積んでいったのである。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。