英国処女王6-メアリ・スチュアート帰国

1561年8月20日、メアリ・スチュアートは故郷スコットランドに帰国した。当時のスコットランドも例にもれず、プロテスタント貴族が増え、前君主である母メアリ・オブ・ギースは宗教的寛容政策をとり、信教の自由を認めていた。ところがここに過激派のジョン・ノックスが居たのである。

ノックスは英国教会の牧師だったが、メアリ1世の弾圧で逃れ、ジュネーブでカルヴァンの影響を受けた。帰国すると60年カルヴァン派の「スコットランド信条」を起草し、議会で承認された。メアリは政策としては母の寛容政策を受け着いたが、彼はカトリックミサを妨害しようとした。

スコットランドはまだ貴族の寄りあい所帯で、メアリは英米のような王権中心に改革しようとする。そして英女王エリザべスとの関係をつくろうとする。2国はエディンバラ条約を結んでいたが、この中にはメアリの子孫までもイングランド王から除外されているのが問題だった。

また62年には北部を支配しているゴードン家の息子が事件を起こして逃亡したのを契機に、ゴードン家が反乱を起こした。メアリは鎮圧して、王権を強めたが、慣れない問題ばかりの国で、やはり頼りになる伴侶が必要との思いにかられるようになった。

下はメアリ・スチュアートの帰国

0コメント

  • 1000 / 1000

キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。