極めてややこしい話になってきた。ナポリに進軍したフランス軍は、セミナーラの戦いで勝利、最初は調子がよかったのだが、スペインはまたまたレコンキスタの名将コルドバを援軍で投入すると、スペインが押し返して激戦模様を呈してきた。フランスが混乱している今がチャンスとチェーザレはボローニャを狙う。
ところがまあ、チェーザレに対して軍内部の傭兵隊長が謀反を起こすのだ。最大の理由としては、彼らもまた小領主であり、このままいけば、自分達の領土も奪われ、暗殺されてしまうだろう、という恐怖である。チェーザレが自分のやりたい放題にやってきたことのツケがまわってきたといえる。
10月7日、マジョーレ同盟が決起し、イーモラに帰っていたチェーザレのミラノへの道もローマへの道も遮断し、孤立させてしまったのだ。さらに今まで陥落させたはずのサンマリノなども寝返った。絶対絶命のピーンチ!
しかし彼らはやはりイタリア人だった。孤立無援な筈のチェーザレに対して、その後の軍略で一致しない。チェーザレは父教皇に手をまわして彼らの離反を謀り、結局疑心暗鬼に陥り、チェーザレに和議を結ぶ者も出て、統率がとれなくなった。12月彼らはチェーザレと交渉を持ったが、そんなことをするヤツではない。城に入った途端逮捕し、反乱軍を追い散らしてしまった。
下は2019年マージョレの反乱を題材にした歴史イベント
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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