大航海時代1-ポルトガル航海王子の挑戦

ここは地の果て、じゃない西の果てポルトガル。ここにエンリケという面白い王子がいたのだ。1414年、ジブラルタルの対岸であるセウタ攻略に参加した王子は、海からのアフリカのイスラム攻略を考える。そして彼はアフリカにあると言われた伝説のプレスター・ジョンのキリスト教王国を信じていた。

ポルトガルのテンプル騎士団はキリスト騎士団と改名して生き残り、王子はその指導者となってその莫大な資産を航海につぎ込める立場となった。そして援助したのがユダヤ人である。実は彼らもまた、分かれた1氏族がアフリカに理想郷をつくっていると思っていたのである。

イベリア半島でも14世紀末からユダヤ人は迫害を受けたが、彼らは改宗して生き残った。ユダヤ人は古くからの船乗りであり、地図づくりや、四文儀の元となる天文器具「ユダヤの四分円」「ヤコブの計量台」を発明している。そして金融でも彼らは航海に投資してゆくことになる。

1419年、マディラ諸島が発見され植民地に。王子は当時信じられた、アフリカのボジャドール岬以降は地の果てであるという伝説に挑み続け、1434年、ジル・エネアスが決死の思いで、それを乗り越えると、何と普通に海が広がっていたのである。この報告を受けた王子は歓喜し、こうして大航海時代が幕を開け、彼は栄えある「航海王子」と永遠に呼ばれることとなった

下は発見のモニュメント先頭に居るのがエンリケ航海王子

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。