百年戦争2-炎の女ブルターニュのジャンヌ

イングランドがフランスに戦いを挑むなど大人と子供と思われた、かっこ良く言えばダビデとゴリアテ、相撲でいえば舞の海と子錦?ところがそうでもないのであるよ、これが。1336年、英はフランドルに羊毛の輸出をストップして反乱を煽りつつ、37年に上陸。ところが仏が本格的に応じなかったので40年に即位式をやって撤退。

40年6月、英軍が再上陸するところを仏軍は2万の軍勢を大艦隊に乗せて迎え討つが、海戦で英軍に勝てるはずがなかった。しかし陸戦では仏軍が優位で英は連敗。そしてフランスはスコットランドにディビッド2世を帰還させてスコットランドの乱を起こすとこりゃたまらん。9月に休戦を結び撤退を与儀なくされた。

ところがフランスも盤石ではない。フランドルに続いて、ブルターニュで乱が起きた。ブルターニュというのはフランス北の海に突き出した2つの角の半島の一つで、昔から仏王家とは半独立の関係にある。ブルターニュ公が子供を残さず亡くなった後、仏王はかねて縁戚にしておいた自分の甥を指名、ところが公の弟が承服せず、1342年反乱を起こし、ブルターニュ継承戦争が始まった。

反乱を起こしたジャン・ド・モンフォールは捕えられたが、妻ジャンヌはエンヌボン城に籠城。落城寸前を英軍に救われた。女傑ジャンヌは「炎の女ジャンヌ」と呼ばれている。英仏は教皇の仲裁で2年間の休戦をしたが、英軍は堂々とブルターニュに軍を駐留してしまった。

下はアンヌボン作「炎の女ジャンヌ」

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キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。