イングランドでは1327年エドワード3世が即位、1328年フランスでヴァロア家のフィリップ6世即位。それまでほぼ縁がない2人だが、この2人によって歴史に残る「百年戦争」が開始されるのだから不思議なものである。29年に英王は度仏し、新仏王に臣従の礼をとっているのだが、心中まではわからない。とにかく英王もフランス王家の血族。
とりあえず、エドワード3世の仕事は父の時代の後かたづけ。30年、母の愛人モーティマーを処刑、母を幽閉して親政を開始する。29年にスコットランドのロバート1世が崩御しており、後をわずか5歳の息子ディビッド2世が継いだ。王には実は自分の妹が嫁いでいるのだが、血も涙もない?兄の英王は、スコットランドに介入し、エドワード・ベイリャルをスコットランド王として擁立した。
戦さに負けたディビッドは1334年王妃ともどもフランスに逃れ、仏王に丁重に迎えられた。仏王フィリップ6世は「幸運王」と称される。これまでの地位も父ヴァロア伯フィリップの活躍のおかげ、おまけに王位までころがりこんだ。英王が亡命した2人の返還を申し入れると、もちろん仏王は無視。なおかつスコットランド介入も窺う。
英王は意趣返しで、仏王に追われたロベール・ダルトワをイングランドに迎え入れ、仏王が返還しろと言ってもこちらも無視。そして1336年、ついに英王は、臣従の誓いを取り消し、フランス王位を要求した。翌37年、仏王は臣従しないのなら、とフランスでの英王の領土を没収、ここに百年戦争は火ぶたを切ったが、誰もこんなに続くとは思っていなかっただろう。
下は抱き合う英仏王だが、シラけている両国の臣下が面白い
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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