南アフリカのダイヤモンド王セシル・ローズは政治に進出し、ケープ植民地首相になっていた。ここで軍事権を持ったローズは自分の私兵を使って勢力を北に延ばし、1895年には今のジンバブエの土地に、自分の名を冠したローデシアという国をつくってしまった。
ローズはそれに飽き足らず、ジェームソンに兵をもたせてボーア人の国トランスヴァール共和国に侵入する事件まで引き起こし、失敗して首相を辞任した。しかしイギリス本国の植民地相チェンバレンはあきらめず、1899年ボーア人の共和国におけるイギリス人保護を名目として第二次ボーア戦争が勃発した。
ボーア人達は民兵が分散して戦う戦術をとり、地の利を生かしてイギリス正規軍を苦戦に追い込む。12月15日のコレンソーの戦いでは、渡河作戦を待ち伏せされ、1127名の犠牲を出した。そしてキンバリーが包囲される。
しかしイギリスは増援部隊を送り、パールデベルクの戦いに勝利して、4000人を捕虜にしてボーア軍を弱体化させた。そしてボーア人支配地区で、強制収容所をつくり12万人が入れられた。さらにボーア人の農地を焼き払う焦土戦術を展開してボーア人の国を消滅させたが終結は1902年までかかる。セシル・ローズはボーア戦争初期に監禁され、解放されたが身体を悪くし、戦争が終わる直前に亡くなった。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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