印象派革命6-株屋から画家ゴーギャン

1882年のパリの株価暴落で、大きく運命を変えられた男が居る、名はポール・ゴーギャン。彼はアマチュア日曜画家で、印象派展にも5回出品し、結構な評価をされて売れていた。裕福な生活と結構な趣味、ところがこの株価暴落で、彼の運命は大きく変わる、そして彼は斜め上の決断というか、プロ画家になろうとする。

35歳にして立つ、しかし生計は立ち行かず、妻の実家のデンマークに帰って防水布の販売も手掛けるが、親戚の目が厳しく結局妻と5人の子供を置いて、パリへ帰った。そして北仏のポン=タヴァンの若い画家コミュニティに入り、当地の素朴な生活を描くことで、印象派と違う画風が生まれてくる。

1882年、ゴッホはオランダのハーグで絵を勉強している。彼の父は牧師であり、ゴッホは最初美術品の会社に入るがクビになり、今度は貧しい人に伝道しようとして聖職者の道を目指す。彼は貧しい者や労働者に伝道をしようとするが、属する教会はキリスト教の権威を汚すものだ、と伝道師資格を取り消した。

ハーグで絵の勉強をしながら、娼婦と親しくなり「悲しみ」という自然主義的なデッサンを残している。しかし彼女とも縁が切れ、別の女性とは結婚に失敗、弟テオの資金援助を受けてパリに行った。そしてゴーギャンもパナマでもうまくいかず、パリに戻ってゴッホの弟テオと親しくなった。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。