ベルエポック34-電気王ジーメンス

1881年、ベルリン近郊で世界初の路面電車が開通した。これは蒸気ではなく電気機関車である。これを開発した男はヴェルナー・フォン・ジーメンス、世界的な電気メーカーであるシーメンスの創業者である。ジーメンスは陸軍で工学を学び、工学兵としても活躍した。

1866年電磁誘導でコイルを発電するダイナモを開発、これを電源として電気機関車を開発して路面電車としたのだ。蒸気機関車は列車内でパワーを作る必要があったが、電車は外部から供給されるので、車体が軽くなった、もっとも当時は電気を3本目のレールで流したので危ないのだが。

1880年には電動式エレベーター、82年にはトロリーバスの原型まで作っている。ドイツでは高圧送電が開発されて電気産業が発展する。そしてドイツで人工染料が開発されて、新たに有機化学工業が興隆してドイツが一躍産業で世界の最先端となっていくのである。

ドイツは、またカルテルという方法で急速に大企業ができていった。1900年には、電気産業ではシーメンスとAGEが電気産業を独占、有機化学産業では、BASF、ヘキスト、AGFAが市場を独占して世界に出ていくことになった。カルテルは75年には4つしかなかったが、97年には205に増えて合法化される。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。