1881年映画で名高い「OK牧場の決闘」が行われた。場所はアリゾナ州、60年代からいわゆる西部(中西部)に開拓民がどんどん入ってきて町を開いた。ヒーローのワイアット・アープは、保安官というものの、賭博場や売春宿もやってたのだから正義の味方とはかなり違う。この決闘も私闘に近い。
工業化の進展もあるが、アメリカの経済発展を支えたのはヨーロッパからの大量の移民である。ジャガイモ飢饉でアイルランド移民が渡米、48年革命の失敗の後にはドイツからアメリカに移民が押し寄せ、北部は南北戦争の戦力として歓迎し、従軍すれば土地を与えた。
誰が来るかわからない西部では銃は必需品であり、諍いは絶えない。70年代にはニューメキシコ州リンカーン郡で「リンカーン戦争」という派閥争いでの銃撃戦が起きたが、このとき用心棒をしていたアウトロー(ならず者)が、西部劇で有名なビリーザキッドである。
西部開拓時代は、それが消滅した20世紀になって映画となり、正義と悪の対決と脚色されて「西部劇」となって、正義のために力を奮うアメリカの大衆的イデオロギーとなって、歴史の違う日本でも上映された。さらにスーパーマン、スパイダーマン、マーベルのアベンジャーズとなって未だに生きている。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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