仏王と離婚し、英王と結婚、そして英仏にまたがるアンジュー大帝国をつくったヘンリー2世とアリエノール夫妻。ヘンリーは驚くべきタフさで英王権を強めていった。そしてアリエノールは夫の遠征に行った間の内政を支えた。2人は「ハンマーとカナトコ」に例えられる。
しかし調子がよくなるにつれ、もともとオレがオレがのヘンリー2世はどんどん自分一人で決済するようになる。トマス・ベケットという腹心ができ1162年には大司教にした。しかし2人は対立し、彼を追放してヴァチカンと対立。そしてロザムンドという愛人を持てば、これまたワタシがワタシがのアリエノールは別居。
一方離婚されたルイ7世は、3度目の結婚で嫡子を得て、面目を保ったが、このチャンスを逃さない。ルイはアリエノールの心を読み、フランス領土を息子達に譲ることを提案。ヘンリーは罠にかかりそれを了承した。アリエノールは自分の領地を子供に譲るべくアキテーヌに文化の華を咲かせた。
1170年、遂に英王は大司教ベケットを暗殺。彼は息子達の家庭教師であり、ルイとアリエノールの加担のもとで、73年息子達が超ワンマンの父に反乱を起こす。戦いはやはり父ば有利で、74年に和解した。しかし英王はアリエノールを危険に思ってイングランドに幽閉した。
下は映画「冬のライオン」より幽閉されたアリエノールとヘンリー2世
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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