1866年、公民権法を組み込む形で、憲法修正第14条が提案された。これはアメリカに帰化した者はアメリカで生まれた者を国民とみなし、平等の権利を認めたしかしここで憲法に男性と書かれて女性は排除され、女性参政権は、1920年の憲法修正第19条を待たねばならなかった。
憲法修正は、アンドリュー・ジョンソン大統領が、人種平等に反対するので、憲法に組み込んで大統領権限が届かないようにすることだった。それでも大統領は議会と対立して弾劾を受けた最初の大統領となる。結果は上院1票差でかろうじて弾劾失職を免れた。
しかし南部では悪名高いKKK団が結成され、黒人差別デモから暴力行為に及ぶようになり騒乱が高まった。68年の選挙では南北戦争の英雄グラントが大統領に当選し、共和党急進派はさらに69年に憲法修正第15条を提起する。これはさらに、人種によって投票権を制限してはならないという内容だった。
ところがこの条文を逆手に取り、税金の支払いや読み書き能力で投票権を制限する法律ができ、これがその後1世紀続くのである。投票権だけでなく、結婚も州法で禁止、学校も分離されるなど黒人差別は存続し、アメリカは実際のところ人種分離国家となってしまうのである。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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