南北戦争11-ゲティスバーグの戦い

北部に進攻したリー将軍の南軍は、ペンシルバニアに入った。北軍のリンカーンは司令官をジョージ・ミードに代えた。そして接近した両軍は1863年7月1日、意図せずにゲティスバーグで衝突する。北軍騎兵隊を見つけた南軍は、これを攻撃して市街地から撤退させた。

7月2日、北軍は兵を集めて丘陵に展開した。リー将軍はナポレオン戦法を駆使してきた。ここでも北軍戦線の南端のリトル・ラウンド・トップの側面を突き崩そうとした。ところがその動きを察知した北軍が勢力を集中させ、4時間にわたる南軍の猛攻を耐え抜いた。北軍は南軍の動きに合わせて兵力を移動させる。

3日目、午前中の戦いで勝機を見出せなかったリー将軍は、正面突撃を図った。集中砲撃の後、南軍12500人の歩兵が突撃。「ピケットチャージ」と呼ばれるこの突撃は、北軍のライフル銃の的となって大失敗して、以来無謀さの代名詞となってしまった。翌日南軍は部隊の撤退を開始した。

この戦いの損害はどちらも2万3千と同じだが、兵力に劣る南軍のほうが痛手は大きく、勇猛な北ヴァージニア軍は戦闘することができなくなる。そして7月4日、西部戦線でヴィックスバーグ要塞が陥落して、南軍の不利は決定的になった。しかし戦争はあと2年続くのだ。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。