南北戦争10-決戦の時近づく

奴隷解放宣言を出したものの、戦争のほうはなかなかケリがつかない。リンカーンは北軍司令官マクレランを解任した。北軍は西部戦線では好調で、1862年4月29日、海陸両面作戦で、南部最大の都市ニューオリンズを無血占領に成功した。これによって南軍はミシシッピの水運を使えず、川で二分された。

そしてさらに川を上り、63年5月23日からミシシッピー川東西を結ぶ南軍の唯一残る拠点ヴィックスバーグ要塞を包囲する。実質西部司令官グラントは早くケリをつけたかったが失敗して、艦砲射撃の海陸両面作戦を展開し、7月4日に要塞は陥落、これでミシシッピ川は北軍の手に落ちた。

ところが東部戦線のほうはリー将軍の活躍でうまくいかない。63年4月下旬には、北部は13万人の大軍で再度南部の直接進攻をめざす。対する南軍は6万人しかない。リー将軍はその少ない南軍を2つに分け、迂回してくる北軍の側面をつく作戦を実行する。地の利をもつ南軍は道なき道を駆けてチャンスセラーズヴィルで北軍を奇襲した。

チャンスセラーズヴィルの戦いに勝利した南軍とリー将軍は意気あがり、再度北部進攻を決意する。南部連合は西部で苦戦しており、じり貧にならぬうちに、北部進攻で勝利して、有利な講和を実現する必要があった。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。