1860年運命のアメリカ大統領選挙で、共和党候補エイブラハム・リンカーンが当選した。リンカーンを有名にしたのは58年イリノイ上院選挙での討論で、彼は「分かれたる家は立てない。奴隷州と自由州のままでは政府はもたない」と述べた。しかし彼は奴隷制即時廃止ではなく、アフリカ移住も考えていた。
リンカーンは穏健派として共和党の指名を獲得したが、一方の民主党は奴隷問題で分裂様相を呈し、1回目大会では決められず、第2回目でスティーブ・ダグラスに決めたが、南部民主党員は退席し、南部民主党として別候補を選出する。
共和党は北部での勝利は確実であり、南部を捨てて、西部で勝てる候補としてイリノイのリンカーンを選んだ。そして一般投票では39.8%だったが、選挙人では過半数の180人を得た。ダグラスも29.5%を得たが、12人の選挙人しか得られなかった。南部民主党候補のレーンは、18.1%で72人の選挙人を得た。
南部は建国以来多くの大統領を出してきた。政権を失ったことで12月20日サウスカロライナ州が連邦離脱を宣言した。翌年には離脱する州が続き、61年2月9日離脱7州でアメリカ連合国が宣言され、ジェファーソン・デイビスが大統領となり、奴隷制不可侵の憲法を採択した。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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