アンドリュー・ジャクソンを生んだ大衆化・反知識のムーブは、宗教社会運動となる、「第二次大覚醒」である。建国の父達は、理神論者であり、心の中では聖書を信じていなかった。そしてフランス革命の啓蒙主義はアメリカに逆輸入されて広まり、宗教的危機が起きる。また西部開拓者も、生活はいい加減だった。
第一次大覚醒のように、新しい信仰者達はまたもや野外で大規模集会を行った。このキャンプミーティングはケンタッキー州から始まった。西部の開拓者達は、自分達が一つになるきっかけを宗教に見出したのである。そこで信仰回復体験の高揚が経験され、共有された。
第二次大覚醒の特徴は、社会への参加や改革である。プロテスタントは信仰のみで救われると説くが、第二次大覚醒の牧師達は、生活や社会の改革での救いの実行を説いた。大きく広がったメソジストは、規則正しい生活を提唱し、ミッションスクールや貧民救済を行った。バブティストは浸水による信仰体験と告白を重視する。
キリスト教的に正しい社会をつくろうとするのは、建国の理念だったが、第二次大覚醒はさらに激しくなり、奴隷解放運動、女性解放運動、さらには禁酒運動として、アメリカ社会を変えていくことになる。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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