黒人奴隷6-ハイチ革命黒人共和国

1804年1月1日、コロンブスが初めて上陸したイスパニョーラ島で、独立革命が成功し、西半球で初めての黒人共和国となった。ルイ14世の戦争の結果、1697年に島の西3分の1がフランス領となった。ここで営んだ黒人奴隷プランテーションは世界の砂糖の40%を生産していた。

1789年のフランス革命は人権宣言で、黒人を含めたすべての人権を宣言した。カラードのジュリアン・レイモンやヴァンサン・オジェは、本国に人権宣言の施行を要求し、奴隷でないカラードの参政権を求めた運動を起こすが、鎮圧され処刑される。

1791年、黒人達が信仰していたブードゥ教の高僧デュティ・ブークマンが、奴隷反乱を呼びかけ、ハイチの白人は殺された。92年4月4日、本国の国民公会は、植民地での自由人の平等を宣言、本国使節団は奴隷制廃止を宣言する。この反乱にはイギリスもスペインも介入したが、フランスが奴隷制廃止を認めたので、反乱軍はフランスにつき、フランスが優位となる。

しかし、ナポレオンが政権を握ると、軍を派遣して、元の白人支配に戻そうとして、また反乱が起こる。1803年ヴァルディエールの戦いに勝利して、イスパニョーラ島全島の独立を宣言した。しかし革命で島は荒廃して、その後も紆余曲折をたどる。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。