政権は変わるが戦争は続いている。1795年フランス軍はオランダに攻め込み、1月20日、オランダでバターフ共和国が誕生した。オランダは英蘭戦争に負けて消耗していた。さらに議会は選挙されるが、総督は世襲制であり、対立が激しくなり、共和派は追放されて、フランスに亡命していた。
フランスに居た「バターフ軍」とフランス軍は、94年の晩秋に侵攻を開始した。総督ウィレム5世は伝統の冠水作戦を実行したが、この冬は厳冬で、氷の上を軍隊が侵攻できたのだ。ウィレム5世はイギリスに亡命し、共和国派が勝利してバターフ共和国ができる。
フェリペ2世、ルイ14世もできなかったことが達成されたが、その後やったことは変わらない。ブラバントとマーストリヒトがフランス領に編入され、オランダは、仏軍駐留経費と莫大な軍事支援料を要求された。フランスは他国侵略で潤う軍国国家となりかけていたのである。
ともかく、オランダ陥落で1795年4月5日から8月にかけてバーゼルで講和条約が結ばれ、フランスはライン川沿岸を取得してプロイセン、スペインと講和し、共和国フランスは北部各国に承認された。そしてまだ残っているオーストリアと戦うためフランスはイタリアに侵攻する。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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