ナポレオン1-大砲で民衆反乱鎮圧

テルミドールクーデター後は今度はロベスピエール派の逮捕処刑が始まった。公安委員会は縮小され、ジャコバンクラブは閉鎖された。地方でもジャコバン派でテロをしていた者がテロされた。やったらやり返される。国を巻き込んだ内戦で、皆殺人が平気になっていた。死体はまたもや積みあがる。

トゥーロンの若き英雄ナポレオンは、イタリア方面軍砲兵司令官に昇進してパリで準備をしていたが、ロベスピエールの弟と繋がりがあったことで一時逮捕され、釈放はされたもののキャリアを失ってしまった。しかし司令官に直言して、1794年9月21日、デーゴで勝利するが、その後前進せず、功績もパーになった。

テルミドール派は、95年8月、またしても憲法をつくった。今度は三権分立が制度化されたが、財産による二段階選挙に戻った。さらに第一回選挙の3分の2は旧議員が残ることに決まった。94年12月に最高価格法を廃止されて、物価はまたたく間に高騰して、庶民の暮らしは悪化した。

10月5日、選挙で勝つつもりの王党派を中心に民衆が反乱し、チュイルリー宮を襲う。このとき司令官となったポール・バラスが副官にナポレオンを任命する。ナポレオンは、市街地で、大砲に散弾を詰めてぶっ放すという大胆不敵な方法で鎮圧して復活した。そして国内軍司令官に昇進してパリを統制下に置いたのだ。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。