恐怖政治1-第一次対仏大同盟結成

仏王ルイの処刑はヨーロッパに震撼をもたらし、1793年対仏大同盟にイギリスが参加した。イギリスでは当初フランス革命に好意的だったが、革命が急進的になると否定的な意見が出され、ウィリアム・ピット(小ピット)首相は、急進的な出版を取締り、大逆罪で裁判にかけた。

イギリス参戦のきっかけは、仏革命軍の進軍である。ヴァルミーの戦いに勝った革命軍は息を吹き返し、義勇軍の数と100門の大砲の力で、ジュマップの戦いに勝利し、11月14日にブリュッセルに入城して、下ネーデルランドを支配した。さらにオランダを狙う動きを見せたので、自国利益のためイギリスが参戦した。

ドイツ方面の仏革命軍は、生粋の貴族軍人キュスティーヌ司令官が、マインツからフランクフルトまで進軍して、革命の宣伝をして貴族と聖職者に重税を課した。北方軍司令官のデュムーリエもオランダに進軍。ところが苦戦して連合軍の立ち直りを助けることになった。

実はこの頃義勇軍は、任期が切れて帰還しつつあった。ドイツ方面軍も反撃に会い、ライン川まで撤退。2月24日、国民公会は、兵力不足を補うために30万人を募兵した。ところがこの募兵は、かえってこれまで貯まっていた反発を呼び起こし、3月にヴァンデ地方で反乱が発生する。

0コメント

  • 1000 / 1000

キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。