仏王処刑7-第1回連盟祭

1790年7月14日、今日のパリ祭の原型である「連盟祭」が挙行された。この式典で司教タレーランは軍旗を祝別し、ミサを執り行った。ラファイエットは、祖国の祭壇に上り、「国民と王と法」のためにと宣誓した。参集した5万の連盟兵も剣を抜いて、それを誓った。

国王ルイ16世も祭壇に行かずに宣誓し、憲法を護持すると誓った。アントワネットは、国民衛兵の服を着せた王太子を見せて大喝采をもらった。ラ・ミュエットの庭園では、2万2千人分の食事が饗された。そしてその数日、国王は各地の連盟兵を閲兵もしたのである。

後に国王派となる革命家バルナーブは、もしここで国王がこの状況を利することができれば、と述べる。しかしルイは内戦になるのを望んではいなかったし、まだ立憲議会とうまくやれると思っていた。機を見るだけでなく、自ら作ってしまうナポレオンなら主導権を握ったかもしれないが。

ルイの願いむなしく、憲法唯一主義の議会は、すべてを国家に集める論理を走らせて、突っ走っていく。啓蒙は光である。それに照らされれば、皆新しく生まれ変わるはずだった、いやいや現実に起こったのは分裂と内戦だった。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。