バスティーユの襲撃を合図に、暴動は地方に飛び火した。フランス国民は皆ギリギリだったし、いろんな噂に怯えていた。貴族やイギリス人がやってきて、食物を隠匿したり略奪しようとしているという噂が走り、貴族の館や修道院が襲撃された。「大恐怖」の到来である。
これを見た貴族達は一斉に国外亡命に走った。王弟アルトワ伯は、パリを脱出してメスで戦うよう求めたが、ルイ16世が従わなかったので、妻の実家を当てにトリノに亡命した。パリ民衆は、栄華を誇っていたポリニャック派の処刑を求めたので、彼らも亡命した。実はルイ16世はこのとき脱出すればよかった、と後にフェルゼンに語ったらしい。
国王の求めで、ネッケルはまたスイスから戻ってきて財務長官になったが、公債は暴落してなすすべがない。そして憲法制定国民議会に改名された議会は、この熱に反乱を確認するように8月4日「封建的特権の廃止」を宣言した。
国王ルイは、第一、第二身分が払った犠牲を称賛した。しかしその犠牲への代償を求め、また法令にもそれが記されている。しかし無政府状態のフランスで、実施は不可能であり、封建制の残渣は解体されていく。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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