アメリカ独立12-フランス参戦イギリス孤立

1778年2月6日、ルイ16世のフランスは遂にアメリカに同盟することを決めた。前年77年10月サラトガの戦いで、米軍が英軍を破ったことが契機と言われる。しかしこれは英軍の2人の司令官の連携不足が原因である。一方の司令官ハウは独立の首都フィラデルフィアを占領していた。

7月28日には、イギリス海峡入り口のウェンサン島で英仏海軍が衝突し、仏艦隊は負けなかった。イギリスでは政争に発展し、フランスでは自信を高めた。英国軍艦を撃沈したベル・プール号は、頭髪の上に船のミニチュアを乗せた奇天烈なヘアスタイルまで流行させたのはいかにもフランスだが。

79年6月21日スペインがイギリスに宣戦布告をし、オランダもアメリカを支援して貿易を継続したので、80年12月にはイギリスがオランダに宣戦布告した。ロシアのエカチェリーナ2世は、武装中立を宣言、デンマーク、スウェーデンも加わって武装中立同盟が生まれ、イギリスは交易や援助を阻止できなくなった。

80年7月、いよいよロシャンボー伯爵が7千人の大舞台でアメリカに到着、フランスの支援は大きくなってゆく。イギリスは国際的に孤立し、オランダともスペインともヨーロッパで戦争しなければならなくなり、マズくなる。当時のフランスは、リアリティ番組を見ているように夢に浮かれた。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。