アメリカ国家は「星条旗よ永遠なれ」である。そしてアメリカ人が公式行事でよく行う「忠誠の誓い」それは星条旗への誓いである。その星条旗が最初に誕生したのは1777年6月14日、現在の国旗記念日である。独立宣言をして戦争を行うアメリカ民衆は、軍を中心に一つのシンボルが欲しかった。
ここで建国神話の女性が登場する、その名はベッツィー・ロス。国旗のデザインに悩む司令官ワシントンに、優秀な軍人ジョージ・ロスから自分の身内に適任の者がいるという。そしてワシントンが訪問したのがベッツィーだった。彼女は、軍服の修繕やら、銃後の守りをしていたという。
ワシントンの尋ねに、彼女はデザインを考案し、そして最初の星条旗を縫い上げて、ワシントンに持って行ったというのである。まさしく、英雄ではなく、一市民が作り上げたという点でアメリカにふさわしいストーリーなのだ。しかし実はこの話は1876年独立百周年で広がった話で真偽不明らしい。
ともかく孫のキャンビーが、1870年に祖母が星条旗を初めてつくったという手紙を、ペンシルバニア歴史協会に手紙を送った。その孫の話が広がって伝説ができ、愛国女性の模範となった。日本では知られていないが、彼女は民間のアメリカ人としては知名度No1だったようだ。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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