独立したアメリカが頼ろうとしたのは、かつての敵国スランスやスペインだった。どちらもアメリカに植民地を残している。仏外相ヴェルジェンヌは1775年から密使を送りベンジャミン・フランクリンらと連絡して、アメリカ援助をルイ16世に進言していた。それはライバルのイギリスの力を弱めるためだった。
独立宣言はさっそくフランスに伝えられ、76年12月フランクリンらの使節はパリ市民に熱狂的に迎えられ、国王に謁見した。その際、フランクリンらは、市民の同情をかうよう、わざと田舎者の服装をしていったという。しかし財務総チュルゴーは反対で、交渉は戦況も絡んで二転三転した。
独立宣言直後の8月27日、ニューヨークのブルックリンのロングアイランドの戦いで英軍2万人に、ワシントンの米軍は大敗し、その後も苦境が続いた。フランスは後ろ向きになり、大陸会議は、領土を譲っても、援助するよう使節に訓告を送った。しかし77年1月3日のプリンストンの戦いに勝利して以後戦況は好転した。
フランスは、イギリスを刺激しないために、秘密援助を与えることにした。また新鋭フリーゲート艦を与え、士官も休暇名目で渡米させた。この時に志願したのが、若干19歳のラファイエット侯爵、実は彼はフリーメイソンになっていて、フランクリンとも同志、ワシントンもフリーメイソンである。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
0コメント