1776年7月4日「アメリカ独立宣言」が第二回大陸会議で採択された。中心となったのは急進的なヴァージニア植民地で、起草したジェファーソンもその代議員である。この宣言は、すべての人間は創造主によって平等につくられ、生存、自由、幸福の追求をする権利を与えられている、ことは自明だと記す。
これは啓蒙思想が政治の姿をとったもので、創造主の権威を借りていることは、トマス・ペインの影響が色濃く表れている。そしてそれから、イギリス本国を専制政府と断じ、その圧政、権利抑圧を、ことごとくあげる。そしてこのような政府から独立するのは国民の権利とする、ここにはカルヴァンからの抵抗権の思想が入っている。
そしてこの独立を「至上なる審判者」に訴え、また「偏見のない世界」に向かってその証明をしようとする。さらに祖国の同胞には戦争を宣言する。自分達の大義へのグローバルな視野が入っている。
独立とは言うものの、今から待っているのは過酷な戦争である。そのためには植民地の力を結集し、イギリスに替わって欧州諸国の援助を得なければならない、だから世界に向かって宣言するのである。賽は投げられた。これからは独立政府の実行の世界である。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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