7年戦争の講和条約は1763年に締結された。プロイセンはシュレージエンを確保し、ザクセンは元に戻った。プロイセンは列強の一角を認められたが、女帝マリアの力も認識されオーストリア帝国は再建された。
7年戦争は、英仏の植民地戦争を通じて、欧州以外に戦争が広がった。フランスはアメリカ大陸を放棄し、砂糖の取れるカリブ海の島を得た。インドでもフランスは植民地を放棄し、インドでのイギリス覇権が確定した。フランスに同盟したベンガル太守が廃位され、ムガール皇帝は、徴税権を東インド会社に引き渡すのである。
その頃のイギリスではインドの綿織物がブームとなった。マンチェスターを中心としたランカシャー地方は、その国産をしようとする。1733年にジョン・ケイが「飛び杼」を発明し、機械化の一歩が記された。しかし需要に生産が追い付かないため、イギリスは貿易赤字をかかえた。
1761年に、ハーグリーブスがジェニー紡績機を発明し、生産性は大幅にアップした。やがて動力革命が起こり、イギリスの綿織物が世界を席捲するようになる。この綿花の栽培地はアメリカになり、今度は綿織物→奴隷→綿花の三角貿易が形成され、黒人奴隷はどんどんアメリカに送られる。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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