ロシア帝国の道14-女帝アンナ露土戦争

ロシアはピョートル大帝の後を皇后エカテリーナが継いだが、1727年に崩御、その後を継いだピョートル2世は2年半で崩御してしまい、大帝の姪アンナが女帝となった。アンナは、皇帝専制を復活し、対外拡張を試み、ポーランド継承戦争に干渉し、さらにトルコと戦争する。

ペルシアではサファビー朝からアフジャール朝に代わった。ロシアはペルシャと条約を結んでから、36年にクリミアに侵攻する。ロシアの勝利に乗って翌37年からはオーストリアが宣戦。ところが両国の思惑はチグハグで、マリアの結婚をめぐって無敵のオイゲン公が皇帝と不仲になって、戦争に出ない。オーストリアは敗れ、ベオグラードまで占領された。

何とオーストリアは、オスマンと単独講和し、ベオグラードまで手放すハメとなった。そしてロシアを警戒するスウェーデン、プロイセンなどがオスマンと同盟を組んだ。ロシアも疫病で3万人の兵を失い、アゾフを得るだけで、結局クリミアからは撤退する。

オスマンは、欧州諸国と手を組まざるを得なくなり、西洋化路線をすすもうとするが、内部でイスラムの権威やイェニチェリや地方貴族らが抵抗してうまくすすまない。さらにバルカンの混乱に足をとられてしまう。

下はアゾフの降伏

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。