1733年ポーランド継承戦争が起きる。スペイン継承戦争以来約20年ぶりである。この年、ザクセン公にしてポーランド王アウグスト2世が崩御すると、大北方戦争で一時国王となったスタニスワフ・レシチニスキが議会で再び王に選出された。彼は仏王ルイ15世の義父である。
ところが、皇帝カール6世は、娘マリアの継承をザクセンに支持してもらうために、ザクセン公フリードリヒ・アウグスト2世を推薦し、ロシアやプロイセンが反スウェーデンの立場から付いた。フランスはここでスペインとイタリアのサルディーニャアを味方につけ、また欧州にまたがる戦争に発展する。
ロシアは一気にワルシャワに攻め込み、ザクセン公を王位につけ、レシチニスキはまたしても亡命、しかしスペイン継承戦争の領土の再編成をめざし、各国は戦争をやめる気がなく、2年間戦争は続く。
35年のウィーン平和条約で、ポーランドはザクセン公が継ぎ、レシチニスキは一代限りのロレーヌ公となり、その後ロレーヌはフランスへ。ロレーヌ公だったマリアの婚約者フランツはトスカーナ大公となった。スペインは、ナポリとシチリアに復帰。北の大国ロシア、プロイセンも巻き込んで戦争は欧州中に広がり、その中で、ポーランドは衰退して悲劇の運命を迎える。
下はダンツィヒ攻囲戦
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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