ロシア帝国の道10-大北方戦争に参戦

皇帝となったピョートルは国政は他にまかせて軍事に熱中した。まずつくった近衛連隊はその後のロシアの中核となる。そしてつくった海軍で黒海沿岸のアゾフをクリミア汗国から奪取した。1697年から皇帝は西欧諸国の視察に入る、こんなことはロシア史上初のことである。

この視察は反乱によってストップしたが、皇帝の西洋近代化路線の第一歩だった。そしてこの訪問中にザクセン鉄腕王アウグスト2世と会って反スウェーデン同盟に参加する。ロシアは動乱期に、スウェーデンにバルト海沿岸を割譲して、出口を失っていたのだ。

1700年大北方戦争が始まり、ロシアはナルヴァを攻撃するが敗北。しかしピョートルは、全国の寺院から鐘を出させて大砲を増産し、全国から徴兵をして軍を再建してイングリアを制圧。ネヴァ川の河口に要塞を建設したが、ここに建設するのが首都サント・ペテルスブルクである。

大北方戦争の序盤では、スウェーデン軍が強く、ス王カール12世は、ポーランド・ザクセン軍に勝利してワルシャワを占領。アウグスト2世を退位させて、自分の傀儡を選出させ、なんとポーランド=リトアニア王国を属国とした。さらにザクセンに攻め入って鉄腕王をギブアップさせた。残る敵はロシアのみ。

下はサント・ペテルスブルクの前身今も残るペトロパヴロフフスク要塞

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。