スペインはバルセロナとマドリードに王が擁立され、分裂状態となった。1706年カルロス3世軍は、ポルトガル、カタルーニャ、バレンシアの三方からマドリードに進軍し、一時マドリードを占領。しかし、同盟軍は連携がとれず、マドリード市民から反発を受けて撤退せざるを得なくなる。
イタリアでは07年オーストリア司令官オイゲン公がミラノを制圧、さらにダウンがナポリを制圧して、イタリア半島は神聖ローマの手に落ちた。ミラノが帝国領となるのは1535年以来である。北部では英国マールバラ公が06年ラミリーの戦いで大勝利、フランスはネーデルランドを失ってしまう。
イタリアを制圧したオイゲン公も北部戦線に戻り、オウデナルデの戦いに勝利。そして反仏同盟軍はフランスの要衝大都市リールを10万の大軍で包囲する。フランスからの援軍をシャットアウトした同盟軍は、12月ついに陥落制圧する。フランスは大ピンチ。
さらに翌09年にフランスは大寒波に見舞われる。英国も大陸の長期戦に嫌気がさし、厭戦気分が生まれていた。さらに帝国では05年に皇帝レオポルド1世が崩御、後を継いだヨーゼフ1世が崩御すると、なんとスペイン王カルロス3世がカール6世として即位。今度は大ハプスブルク帝国を警戒するようになる。
下左はハプスブルク家カルロス3世右はブルボン家フェリペ5世
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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