名誉革命の道5-ジェームズ、ルイ敗北

ルイ14世は亡命してきたジェームズを支援、1689年3月に6千のフランス兵に支援されてアイルランドに上陸し、南部を制圧。しかし翌90年にいまや英国のウィリアム王がオランダ兵をひきつれてアイルランドに侵攻し、戦いに敗れたジェームスはフランスに再亡命した。

だがフランスは7月英蘭艦隊を海戦で破るという大勝利、陸上でもオランダ軍を破り、ライン西岸を確保。イタリアでもサヴォイア公軍を討ち果たす。しかしその後戦線はまた膠着する。そしてラ・ウーグの海戦ではイングランドが雪辱を果たし、英仏海峡の制海権を取り戻す。

フランス国内では、92年の大寒波で大飢饉が発生し、2年で100万人以上が死んだ。フランスは戦争継続が困難となっていく。96年、イタリアでサヴォイア公国がフランスと秘密交渉をして反フランス同盟から抜け出し、イタリアが戦争から手を引くと、双方から和平交渉が始まる。

結局97年オランダでレイスウェイク条約が締結され、なんとフランスは、ストラスブールを除いて1678年からの占領地をすべて失い、ウィレムの英国王にも同意する。プファルツ、ケルンも放棄、フランスは事実上の敗北を喫した。ルイの狙いはスペインだったがスペインをめぐっても戦争が発生する。

下は英国新旧王が対決したボイン川の戦い

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。