実は何とフランスとスペインの戦争はまだ続いている。カタルーニャの反乱とポルトガルの独立で窮地に立ったスペインだが、フランスでフロンドの乱がおきると、カタルーニャへのフランス支援が滞り、カタルーニャでスペイン王家が有利に立ったのだ。
さらに1652年には西領ネーデルランドのレオポルド大公が捲土重来とばかりにフランス北部に進軍。フランス軍はカタルーニャから兵を撤退させて、ようやくカタルーニャ反乱を鎮圧。しかしポルトガル独立戦争に力を注ぐため、仏西の戦争は膠着状態となった。
ルイ14世は、54年6月7日、ランスで国王としての成聖式をあげた。ジャンヌ・ダルクによるシャルル7世の戴冠でも使われた、フランスの始祖クローヴィスのために神の鳩がもってきたという聖油が国王の身体に塗られ、王は神の力を得て300人のハンセン病患者への治癒儀礼をおこなった。ついでにバレエも披露した。
フランスの宰相マザランは、王権を強め、財力を回復させてなんとか有利な講和をしたい。そこで英国のクロムウェルにも対スペイン第二戦線を開かせる。そして戦争しながら、逆の手でスペイン王女との結婚をもちかける。
下はランスのルイ14世
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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