清教徒革命10-クロムウェル独裁政治

内乱は終息したが、混乱は終わらない。共和国は財政危機である、あれだけ戦争やって、破産しなかったのが不思議なくらいだが、王や貴族の財産を処分、アイルランドの土地を没収してしのいだのだ。しかし兵士の給料は遅配、議会は軍を削減しようとして対立した。

議会はスポンサーの商人に動かされ、1651年10月英国の領域でのオランダ船航行を禁止する「航海法」が成立。英国船がオランダ船を撃沈させると、英蘭戦争が勃発した。スペインの衰退に伴い世界の海のライバルとなった新教両国が戦争したのは、もはや宗教戦争ではなく、国益戦争となったことを意味した。

軍は議会の解散総選挙を求め、それを押しとどめようとするクロムウェルまで吹き飛ばされそうになる。53年4月20日、クロムウェルはクーデターでランプ議会を解散させた。そして今度は彼の主導のもとに選挙ではなく指名によって140人の議会を招集した。

しかしこの議会はピューリタン急進派が英国国教会を解散させようとしたり、穏健派と対立。軍の遅配問題も解決できず、12月12日この議会も解散。16日「統治章典」が起草され、それによってクロムウェルが「護国卿」となって、クロムウェルの独裁政治が始まった。

下は映画「クロムウェル」より議会を解散させるクロムウェル

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。