30年戦争15-フランス参戦リシュリュー危機

1635年6月6日、フランスはスペインに宣戦布告、続いてスペイン、翌年3月に神聖ローマ皇帝フェルディナンド2世も対仏宣戦した。ここで欧州3大国が戦争に突入し、欧州大戦となった。戦争の理由はどちらも侵略、条約違反である。まあ戦争の理由は古今そんなものかもしれない。

しかし皇帝フェルディナンドは優勢の勢いに乗って息子3世を皇帝を継ぐローマ王にすることに成功した。実はフランスのリシュリューもルイ13世を皇帝にしようと狙っていたらしい。35年7月西領下ネーデルランド総督フェルディナンドは、オランダの要衝スケンヘスハンスを占領した。

36年初夏、フェルディナンドは北からフランス侵入を開始、次々に都市を降伏させ、8月4日にソンム川渡河、15日にコルビーが降伏し、パリまで150キロに迫る。パリでは市民の徴兵が行われ、逆に脱出も相次いだ。反リシュリュー派が復活し、リシュリューは最大のピンチとなった。

皇帝軍は、36年10月ドイツ内でのスウェーデンの息の根を止めるべく、ボンメルンに進撃。ヴィットストックで激突した。このときスウェーデン軍は本軍を背水の陣。皇帝軍が攻めに攻めたが日没近くまで持ちこたえ、その間別動隊が11キロ回して側面を襲って逆転勝利した。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。