30年戦争12-グスタフ・アドルフ戦死す

さて戦争といえば、スウェーデン快進撃はバイエルンに侵攻、司令官ティリーを討ち取る。グスタフ・アドルフはもはや皇帝気分、となるとドイツ新教諸侯もちょっとしり込みなのである。そして皇帝フェルディナンドは、罷免したヴァレンシュタインに復帰を願う。

ヴァレンシュタインは強気で、全権と選帝侯位の約束を勝ち取った。そして1632年11月、ライプツィヒ近辺のリュッツェンで激突する。戦闘そのものはうかつに兵を分けた皇帝軍の敗北だったが、濃霧で迷い、総帥グスタフ・アドルフが戦死してしまうのだ。

グスタフ・アドルフの突然の戦死をカトリックは「神の怒りにふれた」と宣伝した。ドイツ新教諸侯はというとあわてふためき、33年5月18日、スウェーデンとドイツ新教諸侯によるハイルブロン同盟が結成される。しかしドイツの国土は長い戦争でますます荒れ果ててゆく。

そしてザクセン選帝侯が、ヴァレンシュタインに講和をもちかける。それもスウェーデンも含めた全面講和である。陰謀得意のフランスも加わって、皇帝が反対すれば離反すればいい。ボヘミア王位を保証しよう、とけしかけるのだ。さあさあどうするヴァレンシュタイン?

下はグスタフ・アドルフの死

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。