ブルボン朝誕生3-アンリ4世離婚再婚

国内、国際問題共におちついた仏王アンリ4世の次の課題が離婚というのはどういうことだろう。実に王は45歳、後継者があって当たり前だが、正室マルゴとの間にはいないが、庶子は居る。その愛人ガブリエル・デストレには、マルゴだけでなく身分が違うとして側近も反対。

そこでメディチ家よりマリ・ド・メディシスに白羽の矢が立った。アンリはとにかく教皇よりマルゴとの結婚無効を引き出せれば、ガブリエルと結婚しようと本気で考えていたらしい。ガブリエルは才知あふれた美女で、アンリの片腕として困難な時代を助けたようだ。

しかしなんと1599年ガブリエルが急死、関係者一同胸をなでおろし、王はめでたく結婚無効となり、マリと結婚した。だが王はガブリエルの死を悼み、喪服で王妃として王家のサン・ドニ大聖堂に葬られた。なんとその数日後もう次の愛人をつくっている。

しかし新王妃マリともさっそく息子をつくっているので、要は好色男ということなのだろう。別れたマルゴも公然と愛人を連れられるようになった。マルゴとアンリは、自立した男女としてその後も付き合い、マルゴの愛人が死んだときは「オレがもっといい男を見つけてやる」と変な慰めをしている。

下はアンリ4世の再婚右下はオバサンマルゴ

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。