1588年5月30日、ついにスペイン無敵艦隊はリスボンを出航した、総勢130隻2万4千人、内兵員1万7千人。この中に後の文豪ローぺ・デ・ベガが居り「波は艦隊の重みを支えかね悲鳴をあげ、風は運ぶのに悲鳴をあげる」と書いている。作戦はネーデルランドのパルマ公と合流して英国に兵を上陸させる。
しかし艦隊は悪天候にたたられ、ラ・コルーニャに寄港、再出発がなんと7月29日である。7月29日ブリテン西端のリザード岬に達する頃、英国艦船は目と鼻の先のプリマス湾に集結したが風が悪く出られなかった。ここで突撃をかければ全滅のところ、素人司令シドニア公は王命優先で見過ごし英国艦に背後を取られてしまう。
この間大艦隊は、爆発事故や接触事故を起こし、射程距離外でついてくる英国艦隊を引き連れ、予定通りパルマ公と合流すべくカレー沖に停泊。パルマ公側は催促されようが反乱の中で大軍を渡航させるわけにはいかなかったのである。
8月7日、まるで襲ってくれといわんばかりの大艦隊に、英国が2隻の船を火船にして攻撃、赤壁の戦いの如く艦隊は燃え上がりパニックと化し、再結集したときには50隻程度に減っていた。8日に海戦となったが、弾薬も燃え、無傷の英国130隻に翻弄されて終わった。
下は「エリザベス ザ ゴールデンエイジ」よりアルマダの戦い
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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