8月3日、ドイツからの宣戦布告がフランス政府に届いた、ドイツはフランスがアルザスの国境を越えたと非難していた。翌4日仏大統領ポアンカレは、ドイツがこの戦争には責任があるとして戦争に踏み切った。平和主義者のジョレスが暗殺されて、仏社会党もこの戦争に賛成した。
同日イギリス政府はドイツに最後通牒を送付した。ドイツはフランスの脅威に防衛しているだけだとして戦時予算を帝国議会に提出した。社会民主党の大勢は、ロシアの専制主義を勝たせないためにこの予算に賛成し、党は分裂し、戦争賛成派は他の組織と合同することになる。
独皇帝ヴィルヘルム2世は、イギリスが平和の努力をぶち壊し、フランスとロシアを操って戦争をさせた、と不満をぶちまけた。ドイツは最後通牒に回答せず、イギリスは参戦を決定した。海軍大臣のチャーチルは即座に艦隊に向って「ドイツへの戦争を開始せよ」と電報を送った。
イタリアは三国同盟に入っていたが、オーストリアとは「未回収のイタリア」をめぐって敵対関係にあり、参戦しなかった。そしてイギリスと秘密交渉をしてこの領土を得る約束で15年4月に協商国側で参戦する。オスマンはロシアの獲得した領土を奪回し、中央アジアのイスラム国を復興する目的で同盟国側で参戦した。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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