第6回十字軍20-クララ、皇帝軍を撃退

1239年遂に皇帝フリードリヒ2世、フェデリコに3度目の破門が言い渡された。いい加減うっとおしいとは思っていただろう。彼はキリスト教教育を受けたくせにローマ皇帝を復活させようとした「背教者ユリアヌス」に似ている。しかし実際ローマの神々は死に、彼が戴冠を受けたのはキリスト教なのだ。

北伊の町々の教会には破門状が公開され、又もフェデリコは戦さに駆られる。40年、フランチェスコの町アシジも皇帝軍に襲われた。皇帝軍には7千人のイスラム兵が居た。街を襲ったのはこれが主体。そのとき病床にあったクララは自ら、「私を彼らの前に出しなさい」と言った。

これにはイスラムはビビった、だってクルアーンには非戦闘員の女子供は殺してはいけない。となっている。彼らは軍を返し、クララはフランチェスコの愛した街を守ったのである。クララはその後も生き「クララ会」が承認された2日後53年8月11日59歳で帰天、彼女の遺体は腐らぬ不腐体となって恩寵を証した。

さて、天界では、「あーやっと来れたわねクララちゃん」「はいお母様のように長生きさせてもらいました」「ほんとよねー、あの子ったら変なところで女性に親切なんだから」「あたしもイエス様がいなくって生きてるのがつらかったけど死なせてくれなかったの」「マグダレーナちゃんは悔悛が残ってたからよ」「あっ差別ハンターイ」

下は皇帝軍を撃退する聖クララ

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。