第5回十字軍5-フランチェスコ赦しの日

フランチェスコも新教皇ホノリウス3世の所へ行った、それは後に教皇となるウゴリーノ枢機卿の仲介で、である。枢機卿は、よく準備するように言ったが、フランチェスコは全くのアドリブで話して教皇を感嘆させたという。そしてずうずうしく願い出たのが彼が再建した教会の全免償である。

それまでの罪を全部赦してもらうのはインノケンティウス3世が十字軍に許可した以外にはない。しかしフランチェスコはすでに自分の前に現れたキリストに願い出たという。結局これは口頭許可となり、ポルツィウンコラを8月1日2日に悔悛しに来る人は免償が今日も与えられる。

「あなたがたすべてを天国に送りたいのです」ポルツィウンコラで彼は宣言したとのことだが、教皇をも説得した舌はもし商売に生かしたら、メディチ家を凌ぐ富をもたらしただろう、彼はそれを天国に積んだのだ。そして枢機卿の仲介で、いよいよフランチェスコはドミニコと会うことになる。

枢機卿は、この2つの会を大きくして、高位聖職者を出したらいいと言ったらしいが、それには2人共反対したとのことだ。しかし2人はとても気があって、2つの会を合同しようと同意した。残念ながら、2つの会は結局大きくなり、合同することは叶わなくなった。

下は2016年「赦しの日」800年記念、教皇フランシスコのポルツィウンコラ訪問

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。