社会主義者の国際組織第1インターナショナルは、パリコミューンの失敗とバクーニンら無政府主義者との論争によって分裂し、1876年に解散した。しかしドイツ社会民主党の議会進出などで再び気運が高まり、1889年7月14日パリに20カ国400人にのぼる参加者があり、第二インターナショナルが結成された。
第二インターの特色は8時間労働など労働者の労働環境の改善と共に普通選挙権の獲得と議会へ進出して条件改善の推進が討議されたことである。労働者の政治進出と先鋭化を恐れるブルジョア政府との間で、議会を通じた労働条件の改善の可能性が生まれ、積極的に対応したのである。
第2インターナショナルは、帝国主義の問題にも取り組み、1904年8月、日露戦争のただ中のアムステルダム大会で、日本代表片山 潜とロシア代表プレハーノフが握手を交わし、労働者の反戦国際連帯をアピールした。そして1907年では帝国主義戦争勃発を防ぐという反戦決議が採択された。
しかし、列強の対立が激しくなり、ナショナリズムが高まると、社会主義政党もなまじ合法化されていたためそれに巻き込まれて国際連帯が言えなくなる。そして世界大戦直前の1914年に解散してしまうのだが、これは平和主義運動そのものが現在ももっている課題といえる。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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