神の貧者達1-フランチェスコ召命さる

所変わってここは天界「いやーペトロ、パウロちゃんグッジョブ」「あっこれはイエス様」「いやいやドミニコちゃんはなかなかのヒットだよ。特にパウロちゃんに似てるな」「お褒めにあずかって幸いです」「ここはワタシも一肌脱がないと」「何なさるんで?」

「もう一人送るのよ」「えっ!」「ドミニコちゃんはパウロちゃんに似て理屈っぽい。人は理屈のみにて生きるにあらず」「で、召命するのはどの修道士で?」「アッシジのあれ」「あれって、ただの遊び人ですが?」「パウロちゃん、キミにそんなことが言える?」「アウアウ」「あーパウロちゃんのトラウマをー」「えーガブリエル行っていいすか?」

アッシジの毛織物商の息子ジョバンニ、なぜかフランチェスコと呼ばれていた。父がフランス贔屓で母がフランス人だったからのようだ。彼は1198年アッシジの自治獲得の戦いに参加し勝利、街ではカーニバルの王様と呼ばれた。

1202年にペルージャとの戦いで1年間捕虜になってその後病気。しかし回復すると、教皇の呼びかけたドイツとの聖戦に行きたくなった。父の揃えた金ピカの武具で「殿様になるぞー!」と出かける。スポーレートに来たとき、天から声が聞こえた。「どこへ行くつもりか?」「アプーリアへ行って騎士になるんです」「故郷へ帰れ、お前にはなすべきことがある」
下はアシジ大聖堂前のフランチェスコの召命像

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。