1876年、アメリカ独立100周年を記念して記念都市フィラデルフィアで万国博覧会が開催された。会場は8万㎡の本館を始め250ものパビリオンが並んだが、開催ギリギリの突貫工事だったようだ。展示物は開催に間に合わないものもあった。そしてその3分の1がアメリカ製品である。
ここで発明品として特筆されたのが、レミントンのタイプライター、ベルの電話、エジソンの4重電信装置である。機械館の8割がアメリカ製品で占められ、南北戦争を経て躍進しつつあるアメリカを象徴するものとなった。約1000万人が訪れたが、収益は赤字、しかしそれは全部民間が受け持った。
清朝はこの万博に初めて独立したパビリオンを出し、そのハデな色彩とくねる竜の像で人目をひいた。また豪華な陶磁器の花瓶、最高級の絹織物、そして漢の銅器を展示し、中国の歴史と伝統を見せたしかしやはり清朝が力を入れて出品した様相はうかがえなかった。
対する日本は、ペリーが来日した国ということで力を入れたようだ。規模も中国の倍である。日本家屋や陶磁器だけでなく、七宝、味噌、醤油、日本酒までも展示したのだから、輸出を考えている。とりわけ日本の漆器は中国よりも評価された。また女性館への出品もなされ、裁縫用具などが展示された。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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