ロマン派の時代36-リスト「交響詩」創作

1850年フランツ・リストは、クラシックの一ジャンルである「交響詩」を創作した。実際交響曲というのは一種のミサである。厳かに始まって1時間以上じっと聴いていなければならない。指揮者は司祭であり、それを行うための町の顔役達が幅をきかせる。聴衆はありがたがるが、理解しているか定かではない。

というわけで、短くわかりやすくいタイトルを持った管弦楽曲が新しい聴衆大衆のために必要となったのだ。いかにも世俗的なリストらしいが、この後の時代交響詩は流行し、リヒャルトシュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」やスメタナの「わが祖国」シベリウスの「フィンランディア」は有名である。

本人といえば35年に恋人とスイスへ逃避行をし、恋人と別れてからは、キエフで大地主夫人とまた恋をして、彼女はワイマールまで追ってきて同棲をしながらリストを全面的に支えた。当時のワイマールはザクセン大公国の首都で、大公妃マリア・パブロヴナは、芸術家を招聘して文化を高めた、ここでも彼は女性に助けられたのだ。

リストは、宮廷楽団団長となり、交響詩を作曲したり、社交界でも多くの肩書を持った。ピアノ一筋だったショパンはこれを嫌って批判している。そしてやがてこのワイマールに放浪のワグナーがやってくる。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。