48年革命8-チャーティスト大集会と失敗

ジャガイモ飢饉は、もちろんイングランドにも影響を与え、労働運動が再び活発になった。英首相ジョン・ラッセルは、1847年に工場法を改正し、若年と女性労働者の労働時間を10時間に制限した。しかしフランス2月革命で、国民は普通選挙を獲得した。チャーティスト達は三度目の普通選挙誓願運動を行う。

この請願目標は500万人で、期限は4月10日とされ、イギリス各地で大運動が展開された。アーネスト・チャールズ・ジョーンズは「組織がないと人民はモブでしかない、組織を持てば軍隊になる」と運動を鼓舞した。急進派は暴力革命も辞さずと言い出し、15万人の特別警官が募集されて運動を監視した。

4月10日、ケニントン・コモン広場で請願集会が開催され、2万人が集まった。街路には警官が並び、警視総監は政府に通ずるテムズ川の橋は渡らせないと言った。直接ヴィクトリア女王に指導者は署名を渡そうとしたが、女王一家は避難しており、乗り合い馬車に乗って内務大臣に署名を渡した。

署名数は、198万人あったが、その内容は杜撰で、ヴィクトリア女王という署名もあったり、その1割が立派な人間と認められていない女性だった。それを理由に議会は審議を拒否し、暴力革命を扇動したという理由で、急進派の指導者を逮捕し、今回も運動はつぶれてしまう。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。