48年革命1-イタリア各地で火ぶた

革命の年1848年の火ぶたを切ったのはなんとイタリアだった。1月1日、ミラノで煙草の増税に反対して、皆葉巻を吸わない抗議活動が起こり、オーストリア軍との小競り合いがあった。1月12日にはまたシチリアで蜂起があり、ナポリが連動して、両シチリア国王フェルディナンド2世は憲法発布を認めた。

憲法を求める声は北に行き、2月17日にトスカナ大公国で憲法が発布された。そしてなんと教皇領でも3月14日に憲法が発布される。教皇絶対主義国家の中ではこれはビックリだった。サルディーニャ王国でも3月4日にアルベルト憲章が発布され、後のイタリア王国憲法となった。

ミラノでは煙草をめぐる小競り合いから3月18日、市民がオーストリア軍に蜂起する「ミラノの5日間」が起こり、ミラノ臨時政府が生まれた。同じくヴェネツィアでも18日に、釈放された政治犯マニンが主導して蜂起が起こり、ヴェネツィア臨時政府が生まれ、革命は全土に拡大した。

サルディーニャ王国はここぞとばかり、オーストリアに宣戦布告し、「第一次イタリア統一戦争」が起こった。この戦争にはイタリア全土から義勇軍が参加した。イタリアの田舎でも新教皇の影響を受けて司祭が説教して義勇兵が集まり、教皇領からも参加したのである。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。