合衆国の歩み9-米墨戦争勃発

アメリカでは1846年に米墨戦争が勃発した。テキサス獲得後、アメリカでは今度はオレゴン熱が起こり、44年テキサス併合とオレゴン獲得を公約として当選したジェームズ・ポーク大統領のもとで、45年にテキサス併合、46年に米英共同領土だったオレゴンを獲得し、アメリカは太平洋岸に手が届いた。

この頃、ジャーナリストのジョン・オサリヴァンが「明白な運命(マニフェスト・ディスティニー)」という考えを表明した。文明はギリシャ・ローマから出発してイギリスに渡り、アメリカに到達してそこから世界を一周するという考え方である。これはアメリカ西部開拓に使われた。

オレゴン地方の南のカリフォルニアはスペインから独立したメキシコ領だった。46年4月25日、アメリカ側がテキサスとの国境としていたリオグランデ川とメキシコ側のヌエセス川との対立がもとで、アメリカ-メキシコ戦争が勃発した。アメリカはカリフォルニアにも進攻し、ロサンゼルスを占領した。

アメリカはメキシコシティにまで進軍して優勢のうちに講和し、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど、今の南西部の領土を獲得し、いよいよ太平洋に向かう準備ができるわけだ。なおこの戦争でアメリカは銃砲身内にライフリングを彫ったライフルを使用したが、これは南北戦争で主力武器となった。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。